Cookpad TechConf 2019に参加したら自社の採用とSREが気になりだした話 #CookpadTechConf
Cookpad TechConf 2019に参加&社員さんに質問してきました。
社員一人一人がミッション達成のために働いていることが伝わってきて大変良かったです。来年も絶対行きたいぞ...
特に私が気になったのは、前半のプロダクトの仮説検証・デザインの話と、中〜後半のSRE・セキュリティの話です。 どちらもすぐに試したいノウハウばかりで参考になったし、各プロダクト・チャプター(専門性ごとに分かれたエンジニアチーム)のリーダーがユーザーファーストの考え方を持っていることがわかりました。
特に気になったセッションを5つ抜粋します。
生鮮ECクックパッドマート - サービスの立ち上げから拡大に向けて
MVPをコードゼロ行から初めており、私もプロダクトを作ることがあったら真似したいと思いました。
懇親会で喋ったエンジニアの方によれば、アプリを開発するときも、まずはWeb版を作って社内で試し、それからアプリ版を作成した、とのことでした。それ以外にもEC対応店舗側でのラベルの発行をするハードウェアも2周目を作成中だとか。
とにかく興味深かったのが、プロダクトがこれから成長することが分かる点です。もし他のメガIT企業がECサイトを同じようにローンチしたのを聞いても、これほど将来が楽しみになることはなかったはず。
採用でエンジニアを惹きつけるには「プロダクトの将来を楽しみに思わせる」ことだと思いました。
Challenges for Global Service from a Perspective of SRE 2nd season
SREにとってのユーザー = エンドユーザー & プロダクト開発者 って定義が刺さりました。
スピーカーの渡辺さんにセッション後30分くらいひたすら質問させていただきました。いくつかメモ。
- AWSのマネージドサービスを使う場合も自社でソフトウェアを作る場合もある(当たり前だけど)
- 後者は作った人が抜けた場合にメンテで困る
- 常にリモートワークをしているのはもともと東京で働いてたメンバーで京都に引っ越した人など。つまり、チームの雰囲気を作る前からいきなりリモートは厳しい
- 技術選定はチャプターのリードが先行するが、メンバーが動くものを持ってきてそれで議論することもある
- イギリス人は婉曲表現が好きなので日本人と馬が合う
自社のSREもチームを作って価値観をシェアしたいと思いました(その規模の時に自分がSREをしているかはわかりませんけど)
レシピを解析する!Machine Readable Recipe(MRR: 機械可読なレシピ)の開発
フツーに面白かったです。要因の一つは、間違いなくスピーカーの伊尾木さんのスキルですね!
レシピを木構造に変換してしまえば、そこから無限のビジネスの可能性があるのがわかってワクワクしました。
こういうスケールしそう感がエンジニアを惹きつけるな〜と思いました!
スケーラブルなセキュリティ監視基盤の作り方
AWSマネージドサービスをフル活用したログ基盤について
スピーカーの水谷さんとお話ししたことをメモ書き。
- ログの扱いやすさから、AWSでログ監視体制を構築する上ではS3 + Lambda(など)は一つのベストプラクティスだと思っている
- ログ監視ルールは、複雑なルールを作る時などにも実感するが結局Lambdaで素直にコードで書いた方が楽
- TerraformがCloudFormationよりも楽、みたいな話ですよね。
- アプリの特定の処理の流れを追いたい、などのニーズがあるのでログ検索基盤は便利
- AWSのマネージドサービスをあえて採用しないケース、たとえば出たばかりのサービス(ex Security Hub)では内製することもある
Re:silience から始めるカオスエンジニアリング生活
「外部サービスのエラーの影響を受けるが、それが自分の中でどうなるかは知らない」から潰していこう、という話。流行に乗ってカオスエンジニアリングをするのではない、という姿勢が素晴らしかったです。
本当これ。
「ただランダムに落とすことは重要ではないからChaos Engineeringについて本気で考えてやってみた」ってめっちゃいい話#CookpadTechConf
— TAKAKING22@FA宣言 (@TAKAKING22) February 27, 2019
自社でもすぐに使えるノウハウはあって、例えばサーバーサイド開発者がボタン一つで外部サービスとのネットワークを寸断できるような仕組みは例外系を実装する上でめちゃ大事ですよね。
まとめ
こちらのTweetの通りだと思います。
いくつものセッションが「ビジネスを意識した優先順位付けや意思決定」や「プロジェクトやプロダクトに対する Ownership」に触れててとても良いカンファレンスだ #CookpadTechConf
— ポジティブな Tori (@toricls) February 27, 2019
会社としてミッションを強く打ち出しているからこそ社員が本質からずれた施策を打たず最速で仮説検証を進められている、こういう風になりたい組織の一つの類型だなと感じました。
自社でも、どんなミッションがしたくて、そのためにこんなプロダクトがあって、その仮説検証に入って欲しいんだ!という姿勢を打ち出して採用したいな、と思いました。
それから、ご飯は期待通りめっちゃ美味しかったです!!!!!